郊外にある歯科医院も、広告宣伝が必要なの?

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郊外での歯科医院開業

恥ずかしながら、この仕事を始めてから気づいたことがあります。

それは、

『結構多くの歯科医院さんが、それほど患者さんの増加を望んでいる訳ではない』

という事実です。

 

データを紐解けば、「歯科業界は、コンビニエンスストアより多く、競争過多の厳しい業界である」ということになっていますが、実際には地域差や医院差が大きく、数字ほどの悲壮感はまだ無いということが分かりました。(新規開業を除く)

特に郊外においては、その傾向が強く、現状の患者数で不満がないという歯科医院さんが少なくないのです。

また、院長先生の年齢にもかなり関係しているようです。



ある程度ご高齢であれば、「今くらいのペースで診療できるのがちょうどいい。開業に掛かった借金も返済済みで、それほどお金も必要ない。一定のリピーターもいるし、むしろ新患があまりに増えすぎると、忙しくなるから困る」。

そんな風に考えている先生もいらっしゃるのですね。

 

どうして新患の急増を望まないの?

一般企業であれば、とにかく右肩上がりの増収増益が良しとされていますが、地元密着型の歯科医院経営においては、それは当てはまらないと言えそうです。

もちろん、医療法人化して、どんどん大きくしたい!と考えている歯科医院もあります。

しかし、郊外においては、前者のように個人商店のような「適正利益」を追求する方が多いように感じます。

 

これは、いわゆる「マーケット管理」なのですね。

商圏における人口から割り出される1軒あたりの患者数を把握し、適切な立地で開業する。

そうすれば、特別広告宣伝をしなくても、食べていくのに困らない患者数がキープできるという訳です。

ある意味、ブルーオーシャンとも言える、素敵な環境&戦略だと思います。

 

もちろん、これにも落とし穴があります。

『商圏に予想を超える数の歯科医院が出来、1軒当たりの患者数が激減したとき』

つまり「競争」状態になった時には、既存の方法が通じなくなる可能性があるということです。

 

都心と郊外のどちらが、開業向き?

さて、開業の場合、都心と郊外では、どちらが安定した経営の可能性が高いのでしょうか?

恐らく「郊外」の方が、確実でしょうね。

私も、もし歯科医院で開業するなら、郊外を狙うと思います。

都心の方が、高い単価が望めるでしょうが、郊外の方が競争率が低いといえますから。

郊外で数年経営し、ノウハウと資金を貯めてから都心に出ていっても遅くないと考えます。

もちろん、審美系や自費診療を柱とする場合には、話が変わってきますが。。

 

それにしても、郊外では、立地戦略と効果的な広告戦略があれば、オセロのコマをひっくり返すように、一気に顧客を獲得できるエリアも少なくないでしょう。

なぜなら、まともな広告宣伝をしていない歯科医院が多いのですから!

郊外は「口コミ」が重要ですが、それも意図的に流行らせることは充分に可能です。

 

そういった意味では、今ちょうど歯科業界は、ティッピング・ポイントにあるように感じます。

ティッピング・ポイント(tipping point)とは

⇒それまで小さく変化していたある物事が、突然急激に変化する時点を意味する語。臨界点や閾値と言い換えられることもある。


多くの歯科医院のホームページを見てきましたが、ホームページには「経営者がどれほど野心的であるか?」というのが、かなり顕著に見えます。

そこから鑑みるに、多くの地域において、勢力図が入れ替わる可能性があるように感じます。

今まで共存共栄でやってきた歯科業界ですが、商圏がかぶっている歯科医院を全て駆逐する勢いで成長してくる新進気鋭の歯科医院も数多く出てくるでしょう。

経営能力の高いやり手の先生であれば、郊外においてエリアを1つずつ潰して、まるでパチンコ屋のように、一大チェーンを築き上げることも今後可能だと思いますね。

実際、既にそういったエリアが出てきているようですし、10年後には郊外でも勢力図が大きく変わりそうです。

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