歯科医院における経営安定化への2つのアプローチ

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歯医者のユニット

歯科業界は、「将来が明るくない」と言う人が増えてきました。

何故でしょうか?

 

歯科業界の現状分析ということで言えば、

医院数が、約7万軒。

2030年には、約8万軒まで増える ことが見込まれています。


歯科医師数が、10万人を超えている状態で、2030年には13万5000人程度まで増える からだそうです。

 


そして、日本人の人口減

移民の受け入れで、どこまで増えるか分かりませんが、それでも今より増えることはないでしょう。

その結果、2016年と比べて、

『歯科医院1軒当たりの患者数が、25%減の可能性あり』

とのことです。

 

歯科医院の経営方針は、どちらが良い?

さて、この現状に対してどうすれば良いのでしょうか?

ある現役歯科医師は、「自費診療の割合を高めるしかない!」と言い、

ある開業医は、「いやいや保険診療でも充分回る!」と言います。

 


どちらが正しいのでしょうか?

 

まあ、置かれている状況が皆さん違いますから、どちらが絶対的に正しいとは言えないでしょうね。

自費診療にしても、その割合をある程度高めることは、どの歯科医院でも可能でしょう。

 

自費治療中心にすることの危険性?

ただ、その程度に問題があります。

自費診療を中心に経営をしようと思えば、やはり一般の歯科医院に比べて、外装・内装・設備にお金を掛ける必要も出てくるでしょう。

それに、そもそも自分が開業している商圏において、自費診療の対象となる、いわゆる高所得者層がどの程度いるのかということも重要となってきます。

それを確認せずに、先行投資するのは、正に「ギャンブル」です。

それよりも、保険診療にチカラを入れた方が良いかもしれません。

 

経営において、「無駄」はどこにある?

話が変わるようですが、「飲食業」において営業時間外は「アイドル・タイム(遊んでいる時間)」と言われます。

「このアイドル・タイムをどう減らすか?」というのは、1つの課題です。

なぜなら、その時間は全くお金を稼げていない時間だからです。

でも、多くの場合は、人件費や一定の光熱費などが掛かっているのです。

 


その解決策の1つとして、予約制の「場所貸し」という方法を採るお店もあります。

簡単な飲み物の提供も行いますが、メインはその空間を貸すということです。

原価は限りなくゼロに近く、それでいてまとまったお金が入ってくるというシステムです。

どこの飲食でもできる!というものではありませんが、オシャレで場所が良ければ、ちょっとした会議室代わりの需要はあるでしょう。

 

歯科医院の経営方針で、注目すべき点とは?

さて、歯科医院においてはどうでしょうか?


 歯科医院において、飲食店でいう「場所」にあたるものは、「ユニット」だと思うのです。

この「ユニット」が稼働していない時間は、正に「アイドル・タイム」に当たるのではないでしょうか。

一人の歯科医師が施術で付きっきりになる時にも、ユニットが稼働している状態にするにはどうすれば良いのでしょうか?

 

はい、歯科衛生士による「PMTC」などの施術でユニットを稼働状態にすれば良いのです!

予防歯科であれば、高所得者層が多いかどうかといった商圏の影響は大きくありません。

初めてきた患者さんにどうやって予防歯科の重要性を説き、定期的に来院して貰うのかという話になってきます。

歯の管理が出来ていない患者さんは、定期的になにかをするということが苦手でしょうから、医院側としても本人の自主的な予約を期待するのではなく、タイマーで朝目覚めるような、そんな仕組みを導入する必要があるでしょう。

 

「なんだ、経営方針って、そんなことか」と思われた方も多いでしょう。

しかし、「(ただ)知っている」と「(実際に意識して)行っている」のとでは、結果として雲泥の差が出てきます。

これが上手くいっている歯科医院では、大半の時間においてユニットが埋まっている状態になっています。

一発逆転を夢見て、自費診療への急激な舵を切る!ということはありません。

自費診療の割合を高める施策の一方で、予防歯科としてリピート率を上げる工夫を徹底的にする。

この二本立てが「王道」であり、一番リスクが少ないでしょう。

 

もちろん、長年診療を続けていく中で、地域の独自性に合わせて、そのチカラの入れ具合を変えていくというのは当然だと思います。

商圏における人口や年齢分布も少しづつ変わっていくでしょうから。

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