ペルソナと歯科医院ホームページ

マーケティング用語として、この「ペルソナ」という単語をよく耳にするようになりました。

元来古典劇において役者が用いた「仮面」のことですが、心理学者のユングが「人間の外的側面」の概念をペルソナと呼んだことから、 マーケティングにおいては、「企業が提供する製品・サービスにとって、もっとも重要で象徴的なユーザーモデル」の意味で使われているのです。

 


その火付け役となったのは、1999年にアラン・クーパーという人物が著した本で、

機能を拡充して幅広い層にアプローチするよりも、たったひとりのためにデザインした方が成功しやすい

となっています。

 

とまあ、ここまで読んでもピンと来ないかもしれません。

ちょっと具体的な話をしてみましょう。

 

現代において、万民受けするものは難しい!?

すべての業界がそうだと思いますが、市場は時間の流れとともに細分化・専門化されていきます。

そこを無理に少ない選択肢で賄おうとすると、結果として誰からも支持されない商品となってしまうのです。

 

マーケティングの世界で良く取り上げられるのは、車を発明したヘンリー・フォードでしょう。

庶民にも持てる車を!ということで、最初は一般大衆から大変評価されたのです!

T型フォードの発明で圧倒的なシェアを握ったのですが、その後が良くありませんでした。

ユーザーの差別化ニーズに反して基本技術やデザインの変更を拒み続けたのです。

「自分は市場を支配している!自分が正しいのだ!」と人間がおごってしまったのかもしれません。

その結果、デザインや色を変えて数多くの車種を発表した、後発の自動車会社であるGMにどんどんシェアを奪われていったのです。

 

そして、現代ではより個性というものが尊重されており、どこも尖ったところの無い製品は、誰からも受け入れられないようになっています。

そういった中で、新しい商品を世の中に提供する場合、「誰を」ターゲットにするのか?ということが大変重要になってきました。

1つの製品で、2つも3つもの層をカバーすることが難しいからです。

 

「ペルソナ」というツール

そこで現れたのが、この「ペルソナ」という考え方なのです。

ターゲットとする層であり、象徴的な人物像を事細かに設定するのです。

例えば、昔の一般的なターゲティングでは、

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・男性

・30代

・独身

・年収500万円前後

・借家 

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といった程度の括りが一般的だったと思います。

しかし、この「ペルソナ」では、氏名、年齢、性別、居住地、職業、勤務先、年収、家族構成といった定量的なデータだけではないのです。

その人の生い立ちから現在までの様子、身体的特徴、性格的特徴、人生のゴール、ライフスタイル、価値観、趣味嗜好、消費行動や情報収集行動などの定性的データまで集めて、 人物像を設定するのです。


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名前:山田 太郎

年齢:38歳

結婚歴:なし

生まれ:北海道札幌市

兄弟姉妹:妹1人

年収:520万円

習い事:英会話、スポーツジム

定期購読:東洋経済

好きな芸能人:新垣結衣

嫌いな芸能人:ダウンタウン

座右の銘:一期一会

・・・

以下省略。

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こういった感じで、実在の人物像として、まるで1本の木から木像を彫り上げるようなことを行うのです。

この作業によるメリットは、特に大きなチームで行うプロジェクトほど役に立ってくるのです。

というのは、ターゲット像がハッキリしているほど、チームメイトの考え方がブレないからです。

「このアイデアはOK、そのアイデアはターゲットに合っていないからNG」

こんな判断がしやすくなりますよね。

その結果、プロジェクトは当初予定した通りのシンプルで無駄のない製品を作り出せるのです。

 

歯科医院のホームページ制作においても、ペルソナの考え方は有効

この考え方、歯科医院にも応用できるものです。

特にホームページ制作においては、どの層をターゲットにするか?というのは、デザインに大きく影響します。

また、写真や文章の量にも関わってきます。


ですので、ホームページ制作・リニューアルの際には、「典型的な既存患者さん像」を是非教えてください。

もちろん、上記ほどしっかりとした人物設定は難しいと思いますが、「こういうタイプ・属性の人、うちの医院に多いよね」レベルでも分かれば、集客効果の高いホームページが作りやすくなります。

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