歯科のホームページに「患者さまの声」は必要?(その2)

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患者さまの声

前回、歯科医院のホームページ制作において、「グレーゾーン」と言われる部分があるというお話をさせて頂きました。

そのグレーゾーンの代表格が、

・治療前後の写真(Before After)
・患者さまの声

という訳です。

詳細はこちら⇒ 歯科のホームページに「患者様の声」は必要?(その1)

 

さて、このグレーゾーンに対して、どういった対応をするのが良いのでしょうか?

①グレーゾーンを外して、ホームページを制作する

②グレーゾーンを無視して、ホームページを制作する

③グレーゾーンのリスクを把握した上で、ホームページを制作する

この3つがあると思います。

 

どのホームページを作るべき?

歯科専用サイト制作を謳っている大手ホームページ制作会社では、①の対応をしているところが多いです。

やはり受注数が多く、何かあった時に対応が大変だからでしょう。

いくら制作時に説明していても、「そんなことは聞いていない!そちらで無料修正しろ!」と言い出す人が一定数いるでしょうから。

社内で営業マンに確認をとっても、言った言わないの水掛け論で無意味であったり、そもそも当時の営業マンは退職済みということも多いでしょうね(苦笑)

 

続いて、②を選択しているのは、自分でホームページを作っている歯科医院さんに多いと思います。

「他の医院でもやっているし、問題ないでしょ!?」と、そもそもホームページのガイドラインの存在自体知らない可能性も高いと思います。

 

では、全日本集患研究会では、どれを選択するのか?と聞かれれば、③を推奨しています。

患者さまの声として、「嘘」を書くのは論外ですが、自分のサービスに自信があり、患者さんも他の医院に行くよりも絶対質の高いサービスが受けられるというのであれば、どんどん出していくべきだと考えます。

そもそも、「嘘」を書き、嘘に釣られて仮に患者さんが来たとしても、元々そのタイプの患者さんを満足させる「強み」がその医院には無い訳ですから、却って不満を持たれるでしょう。

そして、不満を持った患者さんに「話が違う!」と口コミサイトにその不満を書き込まれ、「1人呼んで(見込み客を)3人逃す」という結果になりかねません。

なので、嘘は「倫理的」にダメ!という以前に、そもそも割に合わないのですね。

 

話が少しそれましたが、「患者さまの声はグレーゾーンだ!」と無条件に怖がる前に、ちょっと考えてみましょう。

まず考えられるリスクは何でしょうか?

現在、目に見えてあるデメリットは、「PPC広告の掲載審査に落ちやすい」というものです。

あちらの審査基準は、「ガイドライン」ではなく、「医療法」に準拠しているといえるものです。

そのため、「患者さまの声」などがコーナーとして存在すると、弾かれやすいのですね。

 

では、PPC広告をしていない、する予定もないという医院はノーリスクなのでしょうか?

現状において罰則規定が無いのですから、いきなり営業停止などはあり得ませんよね。

それにこれほど多くの歯科医院ホームページで行われているのですから、名指しで非難されることもないでしょう。

そうなると、可能性としてあり得るのは、「ガイドライン」の引き締めでしょう。

どのルートであるか分かりませんが、そういった「お達し」が出る可能性は否定できません。

まあ、他の業界の例を見ると、罰則規定の無い引き締めは、一時的な効果しかないでしょう。

数か月もすれば、また元の木阿弥だと思います。

 

そうはいっても、厚生省などからお達しが出た場合、一時的でも対応する必要は出てくるでしょう。

そのリスクに対しては、ホームページ設計の段階で考慮しておけばよいのです。

その部分だけ、すぐに削れるように。

昨今のホームページは、WordPressというCMSをベースにする場合が多いので、修正は簡単です。

 

「患者さまの声」には、どれほどの価値があるのか?

こういったお話をすると、「そこまでして、患者さまの声などを載せる必要&効果があるの?」と言われることがあります。

自信を持ってお答えできるのですが、

「はい、あります!」

差別化するうえでは、大変効果があります。

言葉は、「何を言うか?ではなく、誰が言うか?」に大きく左右されます。

さらに、「何人が言っているのか?」が加わります

数人から大変良いコメントを貰っても、なかなか信じて貰えないことがあるでしょう。

しかし、数百人からのコメントがあれば、中身を読むまでもなく、大きな説得力となるからです。

ですので、医院経営において、「患者様の声は財産である」と考えて、常日頃から頂くようにしてください。

 

 

以上ですが、この話に共感できないという先生もいらっしゃると思います。

こういった方法に対しての反対意見を聞くと、いつも昔読んだ本の内容が、私の頭に浮かぶのです。

孫子の兵法関係の本でしたが、その中で名君を自認する城主の話がありました。

 

敵国からの侵略を受けている場面で、城の近くに浅いながらも大きな河がありました。

そこを敵軍が、徒歩や馬で渡って攻めてくるのです。

戦争の定石としては、地形の理を活かして、足場の悪い河を渡ってくる途中で兵を迎え撃つべきなのですが、その城主はその意見に反対しました。

河を渡り切った後、正々堂々と迎え撃つのが武人としてナンタラカンタラ。。

部下の諫言を無視し、敵兵の大半が河を渡るまで待ったのです。

 

その結果、その城は落とされてしまいました(苦笑)

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